2000年児童虐待防止法制定の際、代表の森田ゆりさんが協議に参加した。「親の回復支援の必要と司法による受講命令」を申し入れたが法律に入らなかった。その時点、「親の回復プログラム」が無かったからで、以後自らプログラムを開発し、現在までの約20年間で、ペアレンツプログラム受講者は1580名。関東では東京・埼玉・神奈川・千葉・栃木(日光市、さくら市)に、関西では滋賀・京都(京都府、京都市)・奈良・大阪(摂津市、富田林市、高槻市)・兵庫(尼崎市、加東市)に、九州では福岡(福岡市・八女市)・宮崎に実践グループがある。
2003年実践者養成講座を開始。虐待に至った親が対象。子ども虐待とは“人として尊重されなかった悩みや悲しみを怒りの形で子どもに爆発させていく行動”であり、プログラムでは「セルフケアと問題解決力を回復し、虐待的言動の終止」を目的としている。虐待に至る要因には、多重なストレス、孤立した子育て、未解決の過去の傷つきという3つが関係している。13回のグループと3回の個人面接と同窓会。父親向け(2021年より実施)と母親向けは別に実施している。受講は一生に1回のみ。ニックネームで呼びあい、個人が繋がらないのが原則。受講効果は極めて高い。全員無料で受講(主催者側が費用負担)できる。
実践における課題は、このプログラムを必要としている親が、1人でも多く参加できるようにすること。(仕事を理由に参加をためらう保護者には、育児休暇を取れるようにしてはとの意見あり)。
2024年から、子育てに関わる全ての人(里親、保健師、保育士など含む)を対象にした子育てプログラムを開発・実施している。虐待第一次予防でもある。7回のグループセッション。選択受講も繰り返し受講も可。 対面が望ましいが、オンライン活用も考えている。市町村の親子関係形成支援事業を使って実施が可能。栃木では里親研修にMY TREE子育てプログラムを導入検討中。